当院では、ドッグフードを食べていて皮膚のトラブルや肥満など問題を抱えているワンちゃんに対して、手作り食を勧めています。
手作り食を始める際に、栄誉バランスや手間であったり、適切な量が分からないために興味があってもなかなか取り組めない状況にあります。
ドッグフードの一粒から全ての栄養を含んでいる総合栄養食と比べると、手作り食で一回の食事で全てのバランスを摂る事はできませんが、いろんな種類をバランスよく食べることで過不足をなくしていくようにします。
実際手作り食を作ろうと本を買ってみると、本によっていろいろルールやお勧めポイント(生食を進める本、玄米がベースの本、人間と同じように調理してある本、AAFCOから手作り食ではバランスが難しいと書いてある本など)があり共通して言える事は、バランスよくいろんな種類を食べさせる事の様です。人の食事で例えると、「毎回カロリーやバランスを考え作って食べていますか?」という事です。
ただ、自分なりに説明する上で何かしらルールと目安を考える事ができないかと考えてみましたので、次回から
作り方や中身の検証についてちょこちょこ書いてみます。
酵素と精神について、関係がなさそうですが実は関係があるので知ってください!!
酵素には、何千から何万種類もあると言われていますが、1つの酵素は1つの仕事しかません。これを
基質特異性といいます。更に、酵素が働きやすい温度もあり、これを
最適温度と言います。もう1つ酵素の働きに関係するのが、pH(ペーハー)です。これを
最適pHといいます。
このように、酵素が働きやすい環境があり、この環境に影響を与えるのが精神になります。
精神的=心理的な要因により、ストレスを感じると交感神経系の亢進により血管が収縮し、消化管などへの血流量が減少します。逆にリラックス状態では、副交感神経が優位になり、消化管への血流量を増加させて、消化活動を充実させます。この交感神経と副交感神経の作用により、精神的なストレス下では、胃酸の分泌も減少し、胃内のpHも酵素の活性が活発にならない値に変化し、不十分な消化と血流減少により吸収や排泄も低下します。連鎖的に消化不全の状態で体内をさまよう食物分子は、栄養にならずに、逆に老廃物として腐敗の原因につながってきます。
自律神経(交感神経や副交感神経)は、自分の意志でコントロールはできませんが、リラックスして楽しみながら食べる事や料理を作る人も楽しみながら作る事で酵素の働きも活性化されて、よい食事がよりよく吸収されて栄養になります。
何を食べたかが大事ではなく、何を消化させ、吸収させたかが、その栄養素が「宝となるか、毒となるか」を決めることだとテキストに書いてあります。
動物に対しても、食べる喜びを全身で表してくれます。その姿を見て、いつまでもこの瞬間を楽しみながらパートナーと過ごす事で、自分にも精神的に良い状態になります。
ホリステック栄養学で、食について考えていくと酵素がとても重要な鍵となります。
酵素とは、どんな働きをしているでしょうか?
”消化酵素”は、聞いた事がありますか?
胃酸や胆汁酸などの中にある食べた物を分解して吸収をするときに、働くのが酵素です。
炭水化物を分解するのは、「アミラーゼ」であったり、
タンパク質は胃酸の中の「ペプシン」によって、分解されて小腸では「プロテアーゼ」により更に小さくなって吸収されます。
脂肪は、「リパーゼ」で分解されたりと、
それぞれの物質を消化や吸収し、更に体内に入った栄養をエネルギーに変えるのも酵素(代謝酵素)の働きです。
(アミラーゼ、ペプシン、ポテアーゼ、リパーゼなどが消化酵素になります。)
酵素なくしては、生命活動を維持する事できないので、酵素がなくなる事は、命が亡くなる事になるのです。
テキストでは酵素のことを、食材が家を建てる材料どとすると、酵素は大工であると例えています。どんないい材料をそろえても大工が仕事をしなければ、家が建たないと。
最初に酵素は消化や吸収、エネルギーの生成など生命活動に必要不可欠であること。
次に酵素は、一生涯に作られる量が決まって、人では二十歳をピークに四十歳で半分、それ以後は減っていくばかりだと言われています。免疫に関しても酵素が働いているので、毎日ガン細胞がでてきても、若い頃は自分の免疫で処理していくのですが、高齢になると酵素量が減り、免疫力も低下するので、ガン細胞が生き残り最終的には発病してしまうとも言われています。
二番目に酵素量は高齢になると減っていく、それと同時に免疫力も低下する。
三番目に、どんな食材にも酵素を含んでいます。野菜にもお肉にも。食材の中にある酵素を食物酵素といいます。酵素は、タンパク質でできているので、加熱によって壊されるます。
フード(ドッグフードやキャットフード)自体は栄養のバランスがとれた食品で、いつでも食べれる便利なものであり、フードがあることで動物を飼う事も普及しています。しかし、総合栄養食として作られるフードは、加熱加工食品であることにより、不足する物がでてきます。それが、酵素であったり、水溶性ビタミンや未だ未知の栄養素など加熱によって壊される物があると言う事をホリステック栄養学では指摘しています。
加熱により酵素など栄養素が壊されていて、ビタミンに関しては人工のビタミンを付加しています。
(人工のビタミンでは、フィンランドショックと言って。抗酸化作用が発癌抑制効果あるので、人工のベータカロチンを投与した群とプラセボ(何の作用もない物質)を比較すると、人工ビタミンの方が発癌者が増えたと言う実験データーがでて、今まで体にいいと思われていた物でも人工で作られた物では、逆の作用をすることが分かってきました。)
加熱しない食材を食べることで、酵素(食物酵素)をとりいれ、体内での消化を助けることで、消化酵素の無駄遣いが減り、免疫など働きをする代謝酵素の割合を増やすといわれています。
以上の事から、限られた体内の酵素の無駄使いをしない事が体にとって有効であり、生の食材をとることにより、消化や吸収にもいい事が分かってきました。加工食品の中の防腐剤、添加物、着色料なども体にとっては、人工の物であって害を及ぼす事も考えていかなければなりません。
アメリカでは、酵素学がすすんでいて、人間の食生活の偏りによりボディタイプが分かれて、食生活により病気になりやすいタイプが分かれていく事が説明されています。
(例えば、甘い物が好きな人では、炭水化物のアミラーゼの消費が多く、その為にアミラーゼの生産不足が糖尿病へ導いていったりなど:ボディタイプについては、後ほど説明します。)
日本では、酵素と言っても具体的な標示は殆どありません。酵素自体は数千も数万とも種類があると言われているなか、それぞれの酵素は決まった仕事しかしません。これから、酵素と聞いたらどんな酵素で何の働きを助けるものかが分かっていくことも必要になります。
ただ、難しい事の前に、生の食材から体にいい物を与えてあげる、フードに足りない物を足してあげると言うのも最初の一歩としてはいい事ではないかと思います。
これから栄養について、ちゃんと知る事ができれば、「人のもの物を与えては駄目」から、「体にいい物だから、与えましょう」へチェンジしていくと思います。
酵素の種類
酵素には、大きく分けて二種類。体内になる潜在酵素と食べ物にある食物酵素にわけられ、更に潜在酵素は、消化や吸収を助ける消化酵素と吸収した栄養をエネルギーに変えたり、免疫にかかわったりするのが代謝酵素にわけられます。
体の様々な化学反応に関係するのが酵素です。目では見えませんが、加熱するとなくなり生の食材には含まれる事を知っていてください。
酵素ー潜在酵素ー消化酵素
I 代謝酵素
ー食物酵素
ホリステック栄養学を学ぶ前に、ホリステックの意味について説明します。
語源は、ギリシャ語のホロス(HOLOS)であり、その派生語が英語のホール(WHOLE)となり、
”全体”を意味します。
この全体とは、今までの栄養学は、その食材の栄養成分に基づいたカロリー計算によって考えられてきました。そこに、ホリステック栄養学では、
栄養のみでなく、個々の体質、精神など全体的にとらえて考えていきます。(栄養の面では、酵素についてプラスしていきます。)
「体質や精神をどうやって?」
「なんの意味があるの?」
と最初は考えていましたが、体質や精神が食事に関わる事を以前から私だけでなくみんな知っていたのです。
例えば、「牛乳でお腹をこわす」、「お酒を飲めばすぐに顔が赤くなる」など食材によって他人と比べたら異なる点があったり、「ストレス状態になるとお腹の調子が悪くなったり、食欲がなくなったり」と精神面が気分だけでなく、食事の美味しさや体調まで影響することなどです。
こういった事から、栄養学を全体(ホリステック)で考えることにより個々にあったきめ細かな事ができたり、精神的な面でも栄養に関わってくる事から、楽しい(これ大事!!)事でなくてはいけないのです。話だけでは、胡散臭く聞こえますが、これからのホリステック栄養学の意味が伝われば、いかに
楽しいが大事であることが分かっていただけると思います。
ちなみに、ここでのわずかなアドバイス
(まだ、まだ説明が未熟なので)で、ワンコ達に手作り食を始めているみなさんの感想は、
”嬉しい!楽しい!調子いい!”です。
人で感じるストレスを動物に当てはめて評価することはできませんが、喜びを素直に表す分、喜ぶ事を一緒に楽しむ事が、お互いのストレス軽減につながっているようです。
ごはんを作ってもらうワンコ達は、ごはんの準備段階から
「まだ、まだ、まだなの〜」的な喜びで、消化のための胃酸も充分に分泌し、ごはんの量はドッグフードの5倍以上はボリュウムが増えるので食べた満足感もまし、作った飼い主さんもその食べっぷりに喜びを感じています。
次回は、ボディタイプや生の食材の良さについて理解する上で必要な酵素についてです。
ホリスティックケアの修了書をいただき、自分がどうやって学んだ事を活かせるのかを考えてみると、食事からマッサージ、ハーブやアロマなど様々な項目の内容があり、またそれぞれのについて専門家がいて、このホリスティックケアの奥深さに全部を覚えるのは無理だけど、必要な事をすぐに引き出せるようにとなれたらと思う反面、まだまだ、これだけでは納得いかないこともあり、今回からホリスティック栄養学(アメリカで進んでいる人間の酵素学)を学ぶ事になりました。
酵素について詳しく学べるようなので、勉強して理解できたことをアップしていきます。