手作り食を始めるきっかけとして多いのが、皮膚病です。
何を食べても痒みがコントロールできない。アレルギー検査をしてもまだしっくりこない。薬をやめると痒みが再発するなど、治療に対して反応が悪い場合に「最終的には食べ物を」という患者さんが多いです。
実際、フード中の着色料や添加物が痒みの原因であったり、フード以外に与えないでねと言っても「かわいそうだからと」与えてしまうケースもあり、それなら、食べるもの全部フードを止めて作る事をすすめています。(ボックスプロテインダイエット)
手作り食では、食材が把握できるので、アレルギー検査を過去に行っている子は、それをもとに。また、検査を行っていない子でも蛋白源を一週間毎に動物種を変えながら痒みをみて調節したりしています。
ホリスティック的な考えでは、胃腸の負担が皮膚にでてくるので消化がよい状態や解毒作用をよくする事を考えていきます。
ビタミンAを多く含む食材
ビタミンAは、皮膚や粘膜を形成するのに必須の物で、レバーに多く含まれますが、とりすぎると脂溶性ビタミンの為に蓄積されて過剰症になるので、週一回か二回までにしておきましょう。
野菜には、ニンジンやカボチャに多く含まれています。野菜からは、ベータカロチンの形で体に取り込むので、体内では必要な分だけビタミンAに変換されるのでとりすぎる事はありません。逆に、レバーにないものとして、抗酸化作用が強く、ガン予防にも働きます。
食べ方としては、脂溶性ビタミンのビタミンAは油といためる方が体の吸収がよくなるので、オリーブオイルといためるのがいいです。生のニンジンのベータカロチンの吸収率は、約20%、ゆでると約40%、炒めると50〜70%にあがります。
*αカロチン、βカロチン、クリプトキサンチンはプロビタミンAなのでビタミンAに変わりますが、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチンはビタミンAにはかわりません。
ビタミンB2を多く含む食材
ビタミンB2は美容ビタミンとか発育ビタミンとも言われ、皮膚や毛や爪を作るのに働く意外に、有害な過酸化脂質を分解消去する働きも有り、ビタミンE(過酸化脂質をできるのを防ぐ)と共に働くとよりいいです。
腸内でも作られているので通常の食事でも不足はしないのですが、長期間の抗生剤内服により作る量がふそくすることがあります。
レバー(豚、牛、鶏)、納豆、卵、アーモンド、ヨーグルトに多く含まれます。
ビタミンB6を多く含む食材
ビタミンB6は、皮膚や爪、毛のタンパク質をつくることを手助けします。特に湿疹やアレルギー症状の改善にも欠かせません。また、ビタミンB6は腸内でも作られるのですが、抗生剤の長期内服で合成量が低下してしまいます。更に、水溶性ビタミンなので体内に貯めておくこともできないのでこまめに食品でとる必要があります。
レバー(牛、鶏)、かつお、まぐろ、ささ身、鮭、バナナに多く含まれます。
ビオチンを多く含む食材
ビオチンも皮膚や毛の維持に大切な働きをします。特に上に上げたビタミンA、ビタミンB2、6などと一緒にとるとより効果的です。
レバー、卵黄、豆類、トマト、ニンジン、カリフラワーに多く含まれます。
ビタミンCを多く含む食材
ビタミンCは、皮膚などの構成成分であるコラーゲンの合成を始め、免疫力アップ、抗酸化、抗がん作用、解毒作用など皮膚以外にも様々な働きをしています。体内でも合成していますが、ストレスなどにより消耗が激しくなると不足します。ビタミンB群同様に水溶性ビタミンの為に体にためる事ができないので、毎日食品からとる必要が有ります。また、加熱により酸化しやすいので生で食べる(芋類のビタミンCはでんぷんと結合しているので加熱してもあまり失われません)方が、効率よくとれます。
赤ピーマン、ブロッコリー、芽キャベツ、カリフラワー、苦瓜、キウイフルーツ、いちご、オレンジ、小松菜、ジャガイモ
*にんじんやキュウリには、ビタミンCを酸化させる酵素が入っていると言われているので、分けた方がいいともい
われてます。10%ぐらいビタミンCが減ると書いてある物もありました。
亜鉛を多く含む食材
亜鉛が不足すると皮膚や毛、消化管の粘膜など新陳代謝が盛んな器官ほど影響をうけます。通常の食事をしていれば不足する事はないのですが、動物性食品に多くふくまれているので、野菜のみの食事では不足しがちになります。
牡蠣、レバー(豚)、牛肉、ラム肉、タラバガニ、